99年4月から少量生産の外国産スポーツカーのほとんどが輸入
出来なくなってしまったことをご存知でしょうか?TKOCTは、政府
の無分別な横暴に断固抗議します。長文ですがご容赦下さい。



Tommykaira ZZ生産中止!?

この新基準はあまりにもひどい。しかし、試行されていたことすらほとんど知られていないのでは
ないでしょうか。突然、輸入車の衝突安全基準の見直しが行われ、99年4月1日以降に生産の
全ての輸入車に異常なほど厳しい保安基準を一律に満たすことが義務付けられたのです。

Tommykaira ZZは、英国生産され、日本国内では輸入車として販売されているため、
今回の基準が適用されることになりました。残念ながら、ZZは軽い車両重量で得られる
スポーツ性を前面に打ち出し、走ることの楽しさを極限まで追求したクルマであるため、
この新基準を満たすことが出来ませんでした。
法改正の知らせを受けてからトミタ夢工場は、生産継続か中止かの辛い選択を迫られ、
ついに99年3月31日付でTommykaira ZZの生産中止は正式に決定されたのです。


夢の結晶との決別

トミタ夢工場の文字どおり「夢」の結晶であったZZを何としてでも継続生産したかった
であろうことは想像に難くありません。しかしながら、基準適合のためにオーバーハングを
延長させ、エアバッグを装着して重量を増やし、スポーツ性をスポイルさせて基本コンセプト
を変更してまで生産を続行させることは本意ではなかったのでしょう。
トミタ夢工場の公式サイトにその断腸の思いの様な経緯がつづられています。
http://www.tommykaira.com/publicity/zzstop/default.html

また、このまま生産を続行するためには、経費が数千万円とも言われる衝突テストなど
が課され、少量生産を前提に開発されたZZにとっては経済的な負担も小さくありません。
おおまかに言って、一台クラッシュさせるのに500万円のコストがかかり、大手メーカーは
安全基準適応実験のため年間約600台もの車両を使用していると言います。
仮に5台実験に使い、100台販売したとすると、一台あたり単純計算で25万円のアップと
なり、これは当然価格に上乗せされることになります。少量生産車にはあまりにも大きな
負担だということがおわかり頂けるでしょう。また、一台のみ個人輸入する場合も、その
車を衝突実験に使うことになります。まったくナンセンスと言えましょう。

また、基準に適合させるためには技術的にも容易なものではなく、例えば前面オフセット
衝突(車の一部が衝突するケース)で良い結果を得るためには、サイドメンバーなどでボディ
を補強すれば良いですがそれでは車が堅くなり過ぎ、フルラップ衝突(正面衝突)での衝撃
が大きくなってしまう。ただ頑丈にすればいいという単純なものではないのです。
このノウハウも一朝一夕のものではないでしょう。

フォーミュラフィールドから還元された走りを我々の手が届く価格で提供することを目的に
開発されたZZは、この新基準に適応させるだけで全く別の車になってしまうことがお判り
頂けると思います。


全エンスーにとって最悪の新基準が施行!

確かに、交通事故による死傷者は年々増加を続け、平成10年には約100万人に達したと
聞きます。より高い安全性を車に求めることは当然であり、このことには反対はしません。
しかしながら、今回の新基準は過剰なものと言わざるを得ず、我々エンスーにとって非常に
危険なものです。この施行により、大メーカーはその資本力により回避出来るにしても、ZZを
始めとした、ライトウェイトのスポーツカーは、ことごとく日本への新車輸出を断念せざるを
得なくなりました。スーパーセブンやロータスエリーゼ等の名車が輸入出来なくなったのです。
改正新基準は一部の内外大資本の顔色のみを伺った悪法であると言わざるを得ません。
各国の名車が過剰な安全基準を満たせないということだけで、我々の手元に届かなくなる
ことに強烈な憤りを感じます。事実、輸出入障壁として、EUや日本自動車輸入組合等各団体
から運輸省へ相次いで撤廃要求が提出されました。

なお、世界各国の安全基準はまちまちで、特にアメリカのものは大変厳しいとされて
います。例えばポルシェ959はそのテストをクリア出来なかったとさえ言われています。
改正新法は、このアメリカ式に倣っており、これが今回、日本国内へ導入されることに
なったのです。

一方、EU諸国の基準は比較的軽く良心的なもので、ZZもイギリス国内の基準には充分
に適応しています。英国がライトウェイト・スポーツカー大国たる理由は、それを支援する
体制が存在したからこそです。その点において、この英国式の基準にこそ見習うべきだ
ったのではないでしょうか。また、日本の自動車文化をより成熟させてゆくためにも、トミタ
夢工場のようなベンチャー企業を育てる環境を整備することは急務のはずです。

TKOCTは今回の新基準に断固抗議します。


ZZの様な車に安全性を求めるべきなのか

そもそも、車に一定の安全基準を求めることは、日常の足としての、生活道具としての
「車」という面からは必要なものなのかもしれません。しかしながら、それ以上の何か、
ある種の非日常的な趣味性をクルマに期待する我々のような者も厳然と存在するのです。
もちろん車がより安全な物であることに越したことはないが、走行性能や操作性よりも先ん
じて論じられるものではないと考える者もいるのではないでしょうか。
今回の新基準は、車を生活道具としての一元的な側面のみを捕らえた近視眼的改正と
言わざるを得ません。非常に乱暴な言い方をすれば、我々はクルマに安全など求めては
いないのです。今回の新基準は乗員保護を目的としたものであり、歩行者や対向車等の
第三者に影響を及ぼすものではありません。リスクを承知でその車を選択するのであれば
こうしたクルマに乗る自由も許されても良いのではないかと思います。

また、そもそもZZのような一部の愛好家をターゲットとしてごく少量生産されたクルマをも
対象とすることが乱暴です。この様なクルマは主婦が買い物に使う車とは違うのです。
イギリスの基準がそうであるように、少量生産車は例外として何故扱われなかったのか?
何故一律に規制されてしまうのか?断固抗議したいと思います。


猫の目の様な基準改正

ここまでが今年の夏までの状況でした。
当然、滅茶苦茶な改正基準でしたので内外からの異論は多く、イギリスのケーターハム社は
抗議のために来日したほどです。そこで運輸省は各方面からのクレームを鑑みて、突然9月に
再び基準の一部改正を発表しました。その骨子は、

(1) 個別輸入車については、実車破壊試験を伴わずに構造的な検査等により、基準適合性を
判断できるように改定する。
(2) 上記の場合、自動車検査証の備考欄にその旨を記載し、ユーザーへの周知を図る。

の2点。さらに11月より、合わせて以下の措置が施行される予定です。
(3) 現在、完成検査は日本自動車輸送技術協会(JATA)と日本車両検査協会(VIA)に
委託されているが、運輸省が指定した外国自動車検査機関の試験結果を活用する
ことを可能とする。

少数の輸入車には特例が与えられるというわけです。衝突試験等の重い負担を回避出来る
ようになった事は歓迎出来ます。まずは一歩前進の様ではありますが、基準そのものが軽減された
わけではないですし、改正内容の詳細が今一つ不明瞭です。

また、ZZが生産中止になった事実は変わりありません。


がんばれトミーカイラ!

また、ZZは、3月31日までに生産した車のみで、販売を終了しました。しかしながらその
アナウンスと共に、トミタ夢工場は、改正新基準に適応させたZZU、ZZVの開発を急ぐと
発表しました。ただ、状況から察すると、このNew ZZも、基準改正の以前より進められて
いたプロジェクトなのでしょう。その軌道を修正することもまた容易ではないはずです。

おそらく、正直言って、一度施行されてしまった改正新法を覆すことは難しいでしょう。
誠に残念なことですが、TommykairaZZに対し、操る事の楽しさを教えてくれた、
そしてレーシングカーに最も近い車を日本人の手により世に送り出してくれた事に
感謝し、同じメーカーの車に乗る者として、このことを改めて誇りに思います。

しかし、TKOCTは、新基準に断固抗議し、New ZZの開発を今後全面的に応援して
いくつもりです。微力ではありますが、トミーカイラの「夢」をこれで終わらせないために、
TKOCTも力になれればと思っています。トミタ夢工場に何らかの恩返しをしたいのです。


キャンペーン開始!

近日中にトミーカイラ応援キャンペーンを始めます。ご注目下さい。

がんばれトミーカイラ!
トミーカイラの素晴らしさを肌で感じている我々がついています!

本趣旨に賛同していただけるサイト管理者の方は左のバナーをお使い下さい。
このページに直接リンクを貼っていただいて構いません。
URLは、http://www.tommykaira.com/~tkoct/fight/fight.htm です。
(なお、トップページにリンクする場合は、http://www.tommykaira.com/~tkoct/)