素人メカニックのための、
ナメてしまったボルトの外し方講座

〜 エキストラクターを使ってみよう 〜


パーツを取り付けたり、外したりする場合に、うっかりボルトやネジ山をナメてしまうことが、
我々素人メカニックにはよくあります。また、たった一本のボルトが外れないために作業が
中断することってありますよね。そこで、ここではナメてしまったボルトや、どうしても緩まない
ボルトの外し方をレクチャーしましょう。勉強しておけば、近いうちにきっと役に立ちますよ。


(1)タップハンドル付きエキストラクター
(2)エキストラクター(様々なサイズのものがあります)
(3)ポンチ




頭の部分が出ている場合はバイスプライヤーで外す

まず、頭の部分が露出しているケースは症状が比較的軽くすみます。
バイスプライヤー(無ければ普通のプライヤーやペンチ)でボルトの頭を
挟んで回してみます。これだけで外れればしめたもの。
でも、平ネジなどはこの方法は使えませんね。
またCRC-556などの潤滑材を吹いておくと回りが良くなります。

ポンチ(またはタガネ)で叩く

次の手段は、ポンチやタガネなどでコンコン叩く方法です。
ただし、この時マイナスドライバーを代用するのは絶対にダメ!
ネジ山をハツって他のパーツまで傷つけることになってしまいます。
ポンチなんて安いものですから(150円くらいですよ)、一つ用意して
おきましょう。ネジの頭への引っかかり具合、ネジを回す力共に、
マイナスドライナーとは比較にならないほど強力です。

使い方は、まず出来るだけ中心よりも外側の引っ掛かりの良さそうな
場所にポンチで一撃を与え、ヘコミを一つ作ります。
ここに45度の角度でポンチ(あるいはタガネ)を引っかけて、ハンマーで
ガツンと左回りに力が加わるように回します。最初の一動きさえ出来れば
あとは楽に外れるものです。ただし、くれぐれもボルト以外の部分を
傷つけなように注意して下さい。

エキストラクターを使う

それでもダメなら、エキストラクターという道具を使ってみましょう。
ボルトの中にこれを打ち込み、タップで締め込むと、逆ネジになっているので
自然とボルトが緩むというものです。
ねじ切ってしまったボルトを外すのにも使えます。

まず電気ドリルでボルトの中心に穴を開け、そこにハンマーでエキストラクター
を打ち込み、これにタップハンドルを取り付け、逆ネジ方向(左回り)に締め込むと
ボルトが緩んでいく仕掛けです。
ただし絶対にエキストラクター自体を折らないこと。鋼材製なので、ドリルでも
穴が開きません。手応えを確かめながら慎重に締め込んで下さい。

最後の手段。ドリルで穴開け

もうどうしようもない、という時にはボルト径よりも0.5ミリ細いドリルで穴を開け、
残った0.5ミリ分のボルトの残骸をタガネで叩いて剥がす方法があります。
この時、メネジのネジ山まで壊さないように注意。

なぜナメてしまったかを反省することが大切
外し方よりも、むしろ何故ナメてしまったかを考えることが、次も同じ失敗を
繰り返さないためにも大切な事です。このページの最後として、安全にボルトを
緩める(または締める)コツを挙げておきましょう。

(1) ナメないためには、まず必ずボルトやナットのサイズに合った工具を使う
事です。ごく一般的なプラスやマイナスドライバーでさえ様々なサイズの
物があります。最適なサイズのものを選んで使用することは、言うまでも
なく基本中の基本ですね。しかし、これがなかなか出来ていないのでは
ないでしょうか?気を付けましょう。
(2) レンチは、回す力よりも、押し付ける力の方が大事なのです。よく、回す力
が20%なのに対し、レンチやドライバーをボルトに押し付ける力が80%と
言います。これを守るだけでも、ほとんどナメなくなるはずです。
(3) ボルトを緩める場合、固着して本当に外れない物もたまにあります。
こういう場合、無理に力をかけず、CRC-556などを吹いて一晩浸透を
待つくらいの心の余裕が必要です。ボルトをナメてしまう時は、気持ちが
焦っている時が多いような気がします。我々サンデーメカニックはプロの
やっつけ仕事とは違い、趣味で楽しんでいるわけですから、ゆっくりと
時間をかけて取り組みましょうよ。急いては事を仕損じますよ。