スプレー塗装をまるで純正塗装の様に仕上げる方法

〜 研ぎ出しによる鏡面仕上げ 〜


大切なクルマをぶつけたり、こすったりして板金屋のお世話になることがあると思います。
完全にへこんでしまった場合は素人の手には負えませんが、塗装だけで済む程度の傷
なら缶スプレーで十分に事足ります。でも、実際に試されたことのある方はお判りだと思
いますが意外と上手く仕上がらないのです。
ここでは、手軽に使える缶スプレーによる鏡面仕上げ塗装の方法をレクチャーしましょう。
エアロパーツの塗装も自分で出来るようになりますよ。

(※今回サンプルとして使用するのは、カーボンシートのページで使ったAピラーカバーです。
純粋な塗装ではありませんが、一回目のスプレー塗装がカッティングシートになっただけ
ですので殆ど同じ事です。仕上がりの参考にして下さい。)



【1】
■ 基本的な準備

まず、塗装する面の油分、ホコリを奇麗に掃除しましょう。特に油分!ワックス等が残っていると、
塗料が乗らないばかりか、乾燥後の塗膜の強度が落ちます。
さらに悪いのはステッカーなどを剥がした後に残る粘着成分。これは最悪です。
上から何回スプレーを重ねても表面に浮いてきます。奇麗に拭き取っておきましょう。
また「アシ付け」と言って、1000番程度のサンドペーパーで軽く下地の表面を傷つけておくと
塗料の食いつきが良くなります。更に下地にサフェーサーを吹いておくとなお良いでしょう。

【2】
■ スプレー塗装

下準備が出来たらスプレー塗装です。スプレーは普通にカー用品店で売っているもので結構です。
私はソフト99の物を愛用しています。ウレタン塗料にする手もありますが、アクリル塗料で充分でしょう。

さて、まず下塗りです。いつも通りにスプレーで色をつけて下さい。
この作業はムラにならずに塗れさえすれば構いません。


ここで一つアドバイス。
缶スプレーはお湯で暖めてから使うと、圧力が高くなって
きめ細かい吹き付けが出来ます。
でもお湯から上げたら必ず水滴をよく切ってノズル部分を
ドライヤーで熱し入り込んだ水分を蒸発させておきましょう。
これをやらないとクリアが白くボケてしまいます。
また、雨の日や湿度の高い日は空気中の水分を吸って
同じ症状になります。これを「カブル」と言います。
なるべく晴れた風通しの良い日を選んで作業しましょうね。
どうです、タメになるでしょ?


【3】
■ クリア塗装

下塗りが乾燥したら(1時間位の乾燥時間で充分)次にクリアスプレーを吹きます。
後の作業でコンパウンドをかけて磨くんですが、着色塗装面を直接磨くと色がはげてしまいますので
クリアを上塗りし、これを磨くようにするのです。塗装面が立体的に見えるようになるというメリットもあります。
1時間おき位で表面に厚く何回もクリアの層を吹き付けていくのです。ただし塗料が垂れないように注意。

【4】 写真はカッティングシートにクリアを吹き終えたたところ。
一見奇麗に見えますが、よく見るとゴミやホコリが付着
してかなりキタナイですね。
クリックして拡大して見て下さい。
これをこのまま磨き上げても鏡のような仕上がりには
到底なりません。
【5】
■ ペーパー掛け

さて、次にサンドペーパーを掛けます。
コンパウンドで磨く前にペーパーで表面を削り、
ゴミや塗料のタレを平滑にするのです。
スプレーはどうしても塗料の粒子が粒状になってしまう
ので、表面がブツブツしてしまいます。
このままでは鏡の様な仕上がりは期待出来ません。
画像を見ると所々白く削れていない場所がありますね。
これを全て白くなるように一生懸命削り取るわけです。
ただし!1000番以上のペーパーは使わないこと!
深い傷がついてしまいます。1000番、1500番、2000番
と徐々に細かいペーパーで仕上げていきます。

【6】 このくらい削ればOKです。黒い部分が無くなり、
全体が白くまんべんなく削れているのがわかりますね。
【7】
■ コンパウンド掛け

最後にコンパウンドで仕上げます。
最初から微粒子の物で磨くと時間がかかるので、
まずは荒めのコンパウンドで下磨きします。
私は金属磨き用の「ピカール」を使ってます。
安いですからね。金物屋さんで手に入ります。
その後、微粒子のコンパウンドで本磨きをします。
車専用の物もありますが、私は模型用の物を愛用して
います。水溶性なので磨いた後に水で洗い流せる
のが便利です。奇麗な布に付けて、やさしくなでる様に
何回も磨きましょう。とにかくこの作業は根気が勝負。
力よりも回数で磨くようにするのがコツです。

さらに私は車のコーティング剤を上から塗ってます。
SX6000ってのがかなりお勧め。
対候性がよくなるだけでなく、ピッカピカになりますよ。

【8】
■ 仕上がりを見て下さい!


どうですかこの仕上がり!
ピカピカでしょ?
鏡の様に回りの物が写りこんでいるのがわかりますか。
根気とやる気さえあればこの方法でオールペンだって
出来ますよ。

ぜひお試しを!